韓国ゾイド探索旅行記
(注:世間一般では「観光旅行」ともいふ)

 1998年7月4日、我々4人を乗せた飛行機は飛び立った。行き先はソウル。メンバーはゾイドマニアの私と、銀英伝マニアの友人D、軍事マニアの友人Y、牛肉マニアの友人T(名字も名前もT)である。ひたすら38度線に固執する者、ユッケビビンバが旅行目的の99%を占める者など、各々旅の目的は違っていたが、私の第一の目的は当然ゾイドの探索・保護であった……。


7月4日(土)

 正午過ぎ、金浦空港に到着。看板の文字も、聞こえてくる言葉も日本語だらけで、あまり異国に来たという気がしない。出口でよくしゃべるガイドさんと合流し、ホテルに向かう。ホテル到着後、ガイドさんに夕食用の焼き肉屋を手配してもらい、今日のところは彼女と別れ、4人はロッテ百貨店へ昼食&買い物に。私以外の3人はブランドものの時計やネクタイをあさっていたが、そんなものにまったく興味がない私は、ぼーっとしていた。
 3時頃、日本人だらけのくだらない百貨店を脱出し、南大門市場に向かう。こ・・・これぞ私が求めていた空気!! 汚い服豚の生首&足があちこちに並べられ、怪しさ満点である。しかし、いくら歩き回っても服屋と豚屋ばかりでオモチャ屋がない! やっと1軒だけ発見したが、貧弱な品揃え。しかたなくゴライオンのパズル(偽物)を購入。肩を落として帰路につく。
南大門市場
 しかし、神は私を見捨ててはいなかった。落胆して南大門路を歩いている私に、突然、天の声が届いた。「自分の信じた道を行きなさい。それが、貴方にとって一番正しい。」  すると、ほどなく私の勘は一つの百貨店を選んだ。オモチャ売場に駆け足で直行する私、あきれながらついてくる3人。その先にある物は・・・!

   「・・・ZOOID!?」


 怪しい。怪しすぎる。しかし、18,000ウォン(約1,800円)というのは安い! 私は中身も確かめずにZOOIDレッドホーンサラマンダーを購入した。そのことが、後で悲劇を招こうとは思いもせずに・・・。また、オモロイドも数体発見したので、グ・ロット、ヴィークル、ソル・マック、ズィーバーを購入した。
 その後、喉の渇きをメッコールで癒し、おいしい焼き肉を食べに行って、ホテルのバーで一杯飲んで、寝た。


7月5日(日)

 Y氏はかなり板門店に行きたがっていたが、事前の予約が必要とのことなので、その次に北朝鮮に近い統一展望台に行った。きっと、何か笑える物があるに違いない!(←失礼)
統一展望台
「宣伝村」
 展望台に着くと、なにやらわけのわからない音声が北朝鮮側から流れてくる。ガイドさんの話では、金正日を讃える言葉らしい。韓国側も負けずにわけのわからない音声を流し、中和?させていた。トホホ・・・。
 展望台から望遠鏡を覗くと、「宣伝村」なる村が見えた。北朝鮮が、「自分たちは豊かな暮らしをしている」と韓国側に見せつけるために、わざわざ国境線に作った村らしい。トホホホ・・・。
 「誰か止める奴はいなかったのか!?」って思うけど、それがいないのがあの国なんでしょうなぁ・・・。
 正午過ぎにソウルに帰投。新羅カルビで辛い冷麺を食べる。なかなかの美味。その後、新羅免税店高麗人参チョコを購入し、会社の人への土産を確保。さらに、偽ブランド専門店隠し部屋に案内されたり、キムチ専門店で試食だけしたりしてから金浦空港に向かい、日本に帰った。
 今回はゾイド(ZOOID)をむき出しで持って帰ったので、関空の税関でちょっと怪しまれた。しかし、チェック終了後、「・・・何かのコレクターですか?」と尋ねる検査官に自信を持って「はい!」と答える私。これで、なんとか税関はパスした。
 ありがとう韓国。ゾイドをありがとう。でも・・・(つづく)


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